棚からまるがお

ぼたもちよりは役に立ちます in ブリュッセル

家の話

いま我が家のランドリールーム(といっても洗濯機が置いてあるだけの1.」5m四方くらいの小さなスペース)の壁に大きな穴があいています。実はこの壁の奥を通っている排水管が水漏れし、その修理の真っ最中なのです(1月末に穴をあけられて2週間に1回くらい業者が来る生活。穴はまだふさがらない、日本じゃ考えられない)。ようは壁の向こうの排水管が丸見えの状態なのですが、業者のおじさんいわく結構古い排水管のようです。確かにさびてるところが多々。内装は割と綺麗なので、穴の中を見ておどろきました。

 

この話を語学学校でしたところ、「築年数は?」と聞かれ、「そういえば知らないな・・・でも内装はモダンだしエレベーターあるし新しいと思うよ」と答えると、「古い建物でも内装だけを変えてあとはそのままという家も多いから、たぶんあなたの家は見た目よりも築年数が経っているわよ」と、先生が教えてくれました。

 

ヨーロッパのれんが造りの家や街並みにあこがれを抱く人も多いと思います。確かに、日本の都会のワンルームとかに比べれば、なんか趣があっていい。家中どこをとっても写真映えする、みたいな。だけど実際はいいことばかりではないみたいで、先生が言うには、古くて素敵な家を買って、内装だけをリフォームして住み始めた途端、子供の咳がとまらなくなって、実は家全体がきのこに侵食されていて、せっかく買った家を取り壊すしかなかった・・・なんていう話もよくあるそうです。いやこわすぎる。おばけきのこ

 

古い家を尊ぶのはヨーロッパ共通の概念のようですが、ブリュッセルは長期的に人口増が見込まれていることもあり、私が住んでいる郊外エリアには都会的なマンションが建設されています。

 

このブリュッセルの風景とは対照的だったのが先日行ったバルセロナです。移民も多く(街を歩いていても強く感じました、ブリュッセルなんかとは比べ物にならないくらい)、とにかく急激に人口が増加しているため、賃貸の家賃も高騰しているというのを何かで読んだのですが、ここ数年で新しく建設されたような建物は見当たらず、建物の外観はどれも古いものばかり。ベランダの手すりに派手な彫刻?が施されているような、いわゆるスペイン的な、「一体築何年なんだ・・・」という背の高いアパートが隙間なくと立ち並んでいる感じです。そしてそれを写真におさめる観光客。

 

観るのと住むのじゃ勝手が違うんだろうなあなんて思いつつ、有名観光地から少し離れた場所を街歩きしていて気づいたのですが、内装デザイン会社のオフィスがそこら中にあるわあるわ。ガラスのドアの向こうに、めちゃくちゃおしゃれなショールームとミーティング用のテーブルが置いてあるようなオフィスがいくつもあるのです。ガウディにゆかりのある街なので、もちろん建築関連のオフィスもあるとは思いますが、内装に特化しているところがめちゃくちゃ多い。相当儲かるんでしょうね。

 

もう引っ越して丸4か月ですが、住んでいるからこそ目が行くところみたいなのがでてきました。そして何より、日本好きだーという思いが日に日に増しています。