読書記録:『コンビニ人間』村田沙耶香
ブクログにレビューを書いた本を紹介します。
いまさら私なんかが紹介しなくてもめちゃくちゃ有名ですが。
昨年の芥川賞受賞作ですね。
読みたい読みたいと思いつつ読めていなかった作品。
あっという間に読めます、読書苦手な方や純文学・・・ってなる方ぜひ。
とにかく著者の観察力がすごい。
私たちが生活している現代の風景をここまで巧に言葉で表現できるとは・・・という感動がすごかったです。
しかもひとつひとつの言葉に魂がこめられているというか、突き刺さってくるんですよ。攻撃力がある。
朝になれば、また私は店員になり、世界の歯車になれる。そのことだけが、私を正常な人間にしているのだった。
普通の日常が書いてあるのに、どこか奥のほうにぞっとするものを感じます。
日常を切り取った文章(もちろん非日常的なハプニングは起こるのですが)なので、オチとか、そういうのに期待するのではなく、一言一言を感じながら読んで欲しいと思います。