棚からまるがお

ぼたもちよりは役に立ちます in ブリュッセル

ゲントへいきました

今週のお題ゴールデンウィーク2018」

 

ベルギーも随分あたたかく、今週末は特にぽかぽか陽気でした。ちょこちょこ飛行機に乗って旅行にもいきますが、ベルギー国内も車でいろいろとまわっています。今週はゲントに行ってきました。

ベルギー郊外の都市、ゲント。本や地図によっては、ヘントと記載されているところもあります。ブリュッセルの北あたりにあります。街の中心を綺麗な川が流れています。めちゃくちゃいいところでした。

 

なにがいいって、とにかくめっちゃおしゃれ。服屋もレストランも雑貨屋も全部おしゃれ。ギラギラした感じじゃなくて、シンプルな感じのおしゃれ。ナイス。あとなぜだかはわからないけれど、観光客や地元の人がたくさん行きかっているのに、「人混み感」がない。道が広かったり、背が高い建物が教会くらいしかなかったりというのが理由かなあと思うのですが。ちなみにみなさんがどの程度の街を想像しているかはわかりませんが、京都みたいな感じです。にぎやかな河原町通りがどーんと通っていて、すぐ近くを鴨川が流れていて、周辺の通りも個性的でよくて。そう、そうだ、ゲントは京都なのかもしれない。ちなみに川沿いの風景があまりにも美しいことから、北のベネチア?と称されることもあるのだとか。てことはベネチアも京都なのだろうか。

 

実はゲントに行くのは初めてではありません。一度訪れたのですが、真冬だったこともあり、あまりの寒さに何もせずに1時間ほどで撤退しました。いやあれは本当に命の危険を感じる寒さだった。冬の川沿いはやばいということを学びました。というわけで今回はリベンジ。晴天のゲントはまるで違う土地かと思うほど美しく、活気にあふれた街でした。今日行かなければ極寒の地のイメージのまま帰国するところでした。危なかった。

日本人に遭遇することもなく、他のヨーロッパ諸国からの観光客に囲まれつつお城や教会を見学。ヨーロッパの有名都市をまわっていると、そこら中で日本人に遭遇します。この前のバルセロナでは、1日目の夕食のレストランで隣の席に座っていたファミリーと帰りの飛行機が一緒だったり。だけどいわゆる「第二の都市」とかに来ると日本人の数が激減します。おそらく日本人は欧米の人たちよりも旅行期間が短いので、そこまで脚を伸ばす人が少ないのかもしれません。

お昼はマクドナルドを堪能。なんと、イートインならば座席まで持ってきてくれます!!衝撃。しかも日本にはないメニュー、マエストロチキンには生のライムが添えられているではありませんか!!おいしかった。ベルギーとオランダのマクドナルドはレベルが高いです。日本も負けます。

 

そんな感じで半日弱過ごすのが週末日帰りドライブの流れになりつつあります。これからブルージュや南部のエリアも開拓していきたいと思います。

家の話

いま我が家のランドリールーム(といっても洗濯機が置いてあるだけの1.」5m四方くらいの小さなスペース)の壁に大きな穴があいています。実はこの壁の奥を通っている排水管が水漏れし、その修理の真っ最中なのです(1月末に穴をあけられて2週間に1回くらい業者が来る生活。穴はまだふさがらない、日本じゃ考えられない)。ようは壁の向こうの排水管が丸見えの状態なのですが、業者のおじさんいわく結構古い排水管のようです。確かにさびてるところが多々。内装は割と綺麗なので、穴の中を見ておどろきました。

 

この話を語学学校でしたところ、「築年数は?」と聞かれ、「そういえば知らないな・・・でも内装はモダンだしエレベーターあるし新しいと思うよ」と答えると、「古い建物でも内装だけを変えてあとはそのままという家も多いから、たぶんあなたの家は見た目よりも築年数が経っているわよ」と、先生が教えてくれました。

 

ヨーロッパのれんが造りの家や街並みにあこがれを抱く人も多いと思います。確かに、日本の都会のワンルームとかに比べれば、なんか趣があっていい。家中どこをとっても写真映えする、みたいな。だけど実際はいいことばかりではないみたいで、先生が言うには、古くて素敵な家を買って、内装だけをリフォームして住み始めた途端、子供の咳がとまらなくなって、実は家全体がきのこに侵食されていて、せっかく買った家を取り壊すしかなかった・・・なんていう話もよくあるそうです。いやこわすぎる。おばけきのこ

 

古い家を尊ぶのはヨーロッパ共通の概念のようですが、ブリュッセルは長期的に人口増が見込まれていることもあり、私が住んでいる郊外エリアには都会的なマンションが建設されています。

 

このブリュッセルの風景とは対照的だったのが先日行ったバルセロナです。移民も多く(街を歩いていても強く感じました、ブリュッセルなんかとは比べ物にならないくらい)、とにかく急激に人口が増加しているため、賃貸の家賃も高騰しているというのを何かで読んだのですが、ここ数年で新しく建設されたような建物は見当たらず、建物の外観はどれも古いものばかり。ベランダの手すりに派手な彫刻?が施されているような、いわゆるスペイン的な、「一体築何年なんだ・・・」という背の高いアパートが隙間なくと立ち並んでいる感じです。そしてそれを写真におさめる観光客。

 

観るのと住むのじゃ勝手が違うんだろうなあなんて思いつつ、有名観光地から少し離れた場所を街歩きしていて気づいたのですが、内装デザイン会社のオフィスがそこら中にあるわあるわ。ガラスのドアの向こうに、めちゃくちゃおしゃれなショールームとミーティング用のテーブルが置いてあるようなオフィスがいくつもあるのです。ガウディにゆかりのある街なので、もちろん建築関連のオフィスもあるとは思いますが、内装に特化しているところがめちゃくちゃ多い。相当儲かるんでしょうね。

 

もう引っ越して丸4か月ですが、住んでいるからこそ目が行くところみたいなのがでてきました。そして何より、日本好きだーという思いが日に日に増しています。

文部科学大臣が仕事の合間にヨガ行ったっていいだろ~~!

©ミニモニ。

ペペロンチーノにチーズかけるのはどうかと思うけど。

 

こちらにいると国会とか世論の全体的な流れや雰囲気がわからないので、こういうニュースだけがポーンと飛び込んでくる。

toyokeizai.net

 

この前の新潟県知事の辞職という、なんで?みたいなのが多すぎる。

これ、なんのための謝罪なんでしょうか?実際混乱招いたわけ?この人がヨガ行っている間に、文部科学省管轄のことでなんかトラブルでもあったわけ?ヨガ行くために仕事さぼったわけ??やましいことないなら謝罪しないほうがよくない??

 

「国会が緊迫する中」って書いてるけど、そういうときこそ質のいい仕事をするためにはきちんと頭と体をリセットすることが大切で、わざわざくそ忙しい月末にさっさと帰ってプライベートの時間を確保しましょう、そしてまた週明けから頑張りましょうっていうプレミアムフライデーとか、まさにそういう目的があるんじゃないの?

忙しくて不規則な公務の合間を縫ってでもこうして自分の心と体をメンテナンスしている人(5、6年通ってたみたいだし)という見方はできないのだろうか?もしこの人がただひたすらに仕事ばっかりやる人で、ある日突然ぽっくり行かれたり、急におかしくなって悪いことしていなくなったりする方がよっぽと迷惑です。

 

 

私が作ったごはんを食べておいしいと言われたい話

料理が好きです。

いまのステータスは「主婦」なので毎日料理するわけですが(主に夕食、日本にいるときはお弁当作りも)、私にとってはれっきとした「趣味の時間」です。出勤前や夜にランニングする人いると思います、その感じです。

 

毎日一緒に食事をする旦那さんは、普段一口食べて、「どう?どう?どう?」と3回聞かないとリアクションがかえってきません。「おいしい」と言ってくれることがほとんどで、そこに嘘はないらしいのですが、なんかもやっとする。せっかくなら、一口食べてそのままの流れでスムーズに「おいしい!(大黄な声で)」が欲しいじゃないですか。たぶん、料理を作る人ならわかると思います。なかなかリアクションが来ないと、「もしかしてめっちゃまずいけどなにかフォローの言葉を考えてくれてるんじゃないんだろうか・・」とかいろいろ考えてしまうものです。自分なりにおいしいと思うものを出していますが、だからこそ余計に心配になります。

で、旦那さんにも、「速やかになにか言うように」とお願いするのですが、なかなか思うような反応がなく・・・というときに、とある出来事がありました。

 

先日イギリスにいったのですが、ロンドンで泊まったホステルに朝食がついていました。ロンドンのわりに(笑)、おいしいトーストとヨーグルト、コーヒーを出してくれて、ロンドンなのにおいしいものが食べれたという(笑)、思わぬラッキーにテンションがあがった旦那さんは、かごに置いてあったりんごを手に取り、ワイルドにシャリっとひとかじり。

すると、

 

 

旦那さん「シャrまずっ!!!!

 

 

これまで幾度となく一緒に食事をしてきましたが、史上最速最大のリアクションが飛び出ました。しかもネガティブな方の。りんごを口に迎え入れながらまずいという言葉を吐き出したのです。

普段なんでも残さず食べる彼がその後一切かじったりんごに手をつけなかったことからも、相当まずかったということが伝わってきます。せっかくだから?と、私にも食べるようすすめてきたのですが、断固拒否しました。それくらい衝撃的なリアクションだったのです。

 

この一件で学びました。まずいものこそが速やかで大きなリアクションをもたらすのだと。そして時間がたってからのリアクションは、少なくとも味わう余地があることを示しているのだと。

日々私の料理を味わって食べてくれている(のであろう)旦那さんに感謝しながら、これからも腕を磨きたいと思います。

 

 

・・・けどまあ、それでもやっぱりおいしいって言われたいよねえ、、、

チアダン観てめっちゃ泣いたので去年泣いた映画を紹介します

おととい初めて映画チアダンを観ました。広瀬すずちゃんのやつです。夕食準備のBGMとして、普段はANNかJUNKを聴くのですが、おとといはなんだかさわやかなものを身体が求めていたので。

でまあ、片手間に、、くらいに思ってたわけですが、観てみるとこれがびっくり、くぎ付けになってしまい、思いのほかパソコン画面とIHコンロの前を行ったり来たりすることになりました(笑)途中から玉ねぎで泣いてるのか映画で泣いてるのかよくわからなくなりました。いいなあ青春。展開がベタなのできっと賛否もあるんでしょうけど、なんかこう、心の角質がつるんとむけたような、そんな後味でとてもよかったです。

 

映画は年間平均20本くらい観ます。できるだけ映画館に行くように心掛けてます。旦那さんと行くことはあんまりないです。とんでもない大ヒット作とか、ほんとにばかばかしいコメディ映画みたいなのは一緒に行きますが、好みの作品が異なるので基本一人で行きます。例えば、私はマーベルLOVEですが旦那さんは全くです。もう伏線がややこしすぎて「観なさいよ~」と言う気にもなれないし、旦那さんも快く「行っておいで~」と言ってくれるので、アベンジャーズの前作は一人で劇場で4回観ました。ちなみにアベンジャーズといえば、もうすぐ新作公開!ベルギーは日本より2日早い4月25日の公開です。今回ジェレミーレナーが出てないような感じなのですが、さらに次の作品への伏線になっているとかなっていないとかで、なんかもう~じらさないで~~

 

でまあアベンジャーズはおいといて。

映画を観ながら泣く人泣かない人がいると思うのですが、私は泣く人です。基本的に泣ける映画だとわかって観ることが多いので(予告編ですでに泣きかけていたり、CMのキャッチコピーとかあらすじ読んでこれは弱いやつだな~と思ったり)、そういう映画の場合、最初から最後まで断続的に泣き続けます。映画館でずーーっとずるずる言ってるので、本当に迷惑な客だと思う(嫌がられたり怒られたことはないけど)。

だから、今回のチアダンみたいに、予想外にほろり、っていうのは自分でも珍しくて、「うお~やられた~~」みたいな気持ちになりました。

 

せっかくなので、去年私が映画館でおよそ2時間断続的に泣いた映画を2本ご紹介しておきます。同世代の働く女性や子育てを頑張る女性に観てほしい。

 

その1『彼らが本気で編むときは、』

kareamu.com

生田斗真くんがトランスジェンダーの人を演じたことで話題になったやつです。実際めっちゃ綺麗です。でもそんなことどうでもよくて、恋人との愛、親子の愛、そして自分への愛などいろんな「愛」があたたかく描かれてます。ゆったりした時間の流れの中にも抑揚があって飽きずに見れます。男性にもぜひ観てほしいと思いますが、親子の愛というのがどうしても母と子の関係を軸に描かれているので、共感が難しいかもしれません。私はレイトショーで観たのですが、年齢層はばらばらだったものの99%女性客でした。

あ、かもめ食堂とか撮ってる監督です。それ聴くとちょっと観たくなりません?

 

 

その2『ドリーム(原題:Hidden Figures)』

www.foxmovies-jp.com

洋画の邦題なんとかならないかしら選手権、間違いなく2017年度王者。原題のHidden Figuresってのが、内容につながるとてもいいタイトルだと思うのですが、なぜドリームになってしまったのかとても気になります。単なるアメリカンドリームの話じゃないからこれ!!!!もしかして、「Hidden」や「Figures」という単語が難しいからということだろうか・・・だとしたら確かに日本の英語教育は見直されるべきなのかもしれない(私は現状のままでよいと思っている派)。

メインは黒人女性3名ですが、彼女たちと同世代の白人女性、同僚や上司の白人男性、彼女たちよりずっと若い白人男性などなど、いろいろな世代・人種の人たちがぶつかりあう姿がとても印象的。「実力主義」なんて一言で片づけられがちなアメリカですが、いろんなバックグラウンドを持つ人たちが集まっているからこそなのかなあと考えさせられます。流れを先読みして努力を続けること、時に大胆に行動すること、目先の仕事に意義を見出して誇りをもつこと、、、たくさんのメッセージが詰まっていて、老若男女響くと思いますのでぜひぜひ。

あと、黒人女性たちが着ている服がとてもカラフルで素敵です。どっかの有名なブランドと組んだらしいのですが、おしゃれで肌の色を綺麗に見せるものばかり。人種差別に屈することなく自分自身を貫く彼女たちのマインドを現しているようにも思えます。

 

イギリスに行って考えたこと

日本はもう桜が散り始めてるらしいですね。遅れること数週間、ベルギーも随分暖かくなってきて、ぼちぼち春服が稼働しはじめました。ちなみに昨夜は20時頃ようやく陽が沈みました。これからの季節は、最長で22時頃まで明るい日々が続くそうです。ベルギーに来てからは「仕事を終えて帰宅する」というルーティーンがないため、「陽が沈みかけたら夕食の準備を始める」という生活を続けてきました。しかしここ数日「あれいま何時かな、、、19時!!!!!!!」みたいなことが続いており、順調に夕食が遅くなっています。健康のためにも20時には食べ終わりたいのですが、難しいところです。

 

先日イギリスに行ってきました。ロンドンとエジンバラを2泊3日で回りました。大英博物館に行きたい夫がロンドン旅行を企画していたところに、私の希望でエジンバラをぶち込んでもらいました。結果これが大正解、エジンバラ最高でした。スコットランド強い。また行きたい。アイルランドにも行きたくなりました。東京が日本のすべてではないのと同じで、ロンドンもイギリスがのほんのわずかな一面に過ぎなかったんだなと。ロゼッタストーンのTシャツを買ったのと、ヒースロー空港の第二ターミナル(一番新しいターミナル)でスケールの大きさと洗練されたデザインとハイテクさに大興奮したのが私たちのロンドンダイジェストです=結論:ロンドンはもういいかな。

旅行の写真はインスタにあげたので、ここには違うことを書こうと思います。イギリス滞在中に思ったことです。

 

みんな英語しゃべってるやんwww

イージーすぎるwww

 

どういうことか。2つあります。

ひとつは私たち自身が「英語で意思疎通できるやん!やったぜ!」ということ。ヨーロッパなら英語はどこでも通じそうに思えますが、国や地方によっては「とりあえず英語ができれば」というのもままならないところが多くあります(特にフランス語圏!!!!)。ドイツでドイツ語のメニュー片手に夫婦で白目をむいたこともありました。だけどイギリスでは英語さえ話せればOK。なんでも英語で書いてあるし、みんな英語を話します。最強かよ。白目どころか涙でるわ。

 

で、もうひとつ。これが今回の本題なのですが(ここまでおよそ900文字)、「(訛りとか移民とかそういう事情は一旦おいといて)国民全員の第一言語が同じっていいよな」ということ。ブリュッセルに住み始めてはや3か月、最初は日本とブリュッセルの違いにあわあわしていた私も、いっちょまえにブリュッセルと諸外国を比較するようになりました。おーこわ。

前にこのブログにも書いたかもしれませんが、ベルギーの言語事情は複雑です。まず、オフィシャルな公用語は、オランダ語・フランス語・ドイツ語。すでに3言語。じゃあベルギー中どこでもこの3言語が通じるのかというと、そうではありません。地域によって線引きされていて、オランダ語を主言語とする地域、フランス語を主言語とする地域、ドイツ語を主言語とする地域、オランダ語とフランス語両方を主言語とする地域(両語圏と呼ぶ=ブリュッセルのことです)、に分かれています。

※現状を分かりやすく説明するために「地域がわけられている→言語が異なる」というロジックで説明しましたが、正確には順番が逆で「異なる言語を話す→言語ごとに地域をわけた」という感じです。念のため。

 

歴史的な流れで(超おおざっぱ)、違う言語を話す人がひとつの国に統合したわけです。なおこの辺の歴史は絶賛勉強中。最近読んだ本ですが、めちゃくちゃおもしろかったので紹介します。アフィリエイトじゃないので遠慮なくぽちってください、電子書籍もあります。

 また気が向いたら感想をここに書こうと思います(恥ずかしながら世界史の知識が乏しいので1回で消化しきれませんでした。が、そんな人でも楽しめる本であることは確かです。さすが中公新書物語シリーズ、ハズレがない。)

 

本のおすすめが挟まってしまいました。

現在公用語を3言語抱え、いわゆる「多言語国家」なベルギーですが、それでみんな仲良くやってるのかというと必ずしもそうではないようです。日本語を話す日本人が日本という国を形成しているように、言語は、ときに単なるコミュニケーションツールではなく、もっと大きなそれ以上の力をもつものです。だからこそ、「統一すべきだ」と考える人も少なからずいるようで、いまも政治の場で議論が続いています。

 

いま私は、そんな複雑な国、中でも「両語圏」という、日本人からすると「なんやそれ」という地域に住んでいるわけですが、ブリュッセルの街中はいたって平和です。いまだに言語問題が議論されているなんて全く知らず、「オランダ語とフランス語が仲良く共存している街だな」くらいに思っていました。

そのくらい、オランダ語・フランス語併記が浸透しているのです。詳しく調べていませんが、オフィシャルに両語圏となっているので、併記しないといけないという決まりなのかなと思います。

公共交通機関の案内表示とかはそこまで違和感はなかったのですが(日本でも日本語の下に英語中国語韓国語と続くパターンが増えてきたので)、流通しているあらゆるものの商品パッケージもすべて(最低でも)2言語で併記されています。中には、ドイツ語も含めた3言語のものもありますし、たまにEU圏内で同じものが流通している場合(例えばハインツのケチャップとか)は、それらの後にイタリア語、スペイン語ポルトガル語、ロシア語、、、、と続きます。でもまあこれはだいぶレアアイテムです。ほとんどが2~3言語併記。

 

例えばこれ。カルフールで魚を買ったときのバーコード表示です。

魚の名前はもちろん、そのあとの説明書きや項目(価格、消費期限など)まで全部併記。日本のスーパのバーコードと大きさはそんなに変わりません。すなわち字が小さい。スーパーで老眼鏡とりだすおばあちゃんをよく見かけます。

 

 

その2。でましたみんな大好き洗濯シリーズ。これは硬水に含まれるカルキを除去するために洗剤と一緒に入れる必須アイテムです。

黒太字の商品名が「ANTI(アンチ、これは英語?)- KALK(オランダ語でカルキ)/ CALCAIRE(フランス語でカルキ)」となっていて、その下のネイビーの文字は上からオランダ語・フランス語・ドイツ語で「洗濯機用タブレット」と記載されています。絵が描いてあるところもすべて3言語表示です。

 

 

食品も同じです。豆乳。BIOブームなので、日本より安く手に入ります。でも味は紀文のやつが一番おいしいです。

こちらはメインの黒文字は英語。その下に白字で「豆乳飲料シュガーレス」と3言語表示。

 

ラスト、よくできているなと思うお気に入りのパッケージを載せます。ココナツオイルです。

フランス語とオランダ語が上下に書かれていますが、同じ向きの箇条書きではなく、逆さまに記載されています。丸いビンの形も手伝ってフェアな感じがするし、エクストラバージンというややこしい表現を英語に頼るところも含めていいなと思います。フランス語の「HUILE DE NOIX DE COCO」の「DE NOIX DE」の字の小ささに制作者の魂を感じるのは私だけでしょうか。

 

その他、各種化粧品とか日用品も全部併記です。裏面の注意書きとかは細かい字でピャーーーーーっと書いてあります。情報をひとつ追加するにも、単一言語と比べて2倍、3倍のスペースが必要になるわけで、ベルギーのパッケージデザイナーはさぞ頭を悩ませているのだろうなあといろんな商品を見るたびに思います。めちゃくちゃやりがいのある仕事なんだろうけど。

当初は「(複数言語併記を徹底するって)すごいよなあ」くらいにしか思っていなかったのですが、本を読んで歴史を少しかじって、地図上ではすぐ近くなのに全く状況の異なるイギリスを見て、これはベルギーが過去経験した言語に関する争いの結果であり、言語は違うけど一つの国としてやっていくための妥協策なのだということを学びました。物知りな人なら当たり前のことなのかもしれませんが、私にとってはとても新鮮で興味深い事象です。なんとなく住んでるブリュッセルの風景が違って見えるような気がします。大げさじゃなく。

あと、こういう問題を急いで強引に力で解決しようとするのではなく、とりあえず難しい話は先延ばしにして、まずは目先のワッフルとビールとフリットをみんなでゆったり楽しむ国民性(これあながちウソではないみたいです)も、悪くないなと思えてきました。染まりすぎないように気を付けながら楽しみます。

毎度消費カロリーの高いブログですみません。インスタと自分の日記(ほぼ日手帳)とブログのすみわけが難しく絶賛迷走中です・・・・

 

 

最後に、イギリスで買ったおいしいお菓子。バターファッジ。

 

イージーだよなあ。

続・語学学校の話

3月から語学学校の第二クールがはじまりました。先生はそのまま、少しメンバーが変わって、人数が増えました。

 

これまでのクラスについてはこちら

yukitaaan.hatenablog.com

 

新しいクラス

・わたし

・ドイツ人のおばちゃん(引き続き)

ベトナム人女性34歳(引き続き)

ブルガリア人女性推定40歳(引き続き)

スウェーデン人女性推定40歳

スウェーデン人女性推定40歳

トルコ人のお姉さん推定30歳

 

引き続き女性だけのクラス!!!!!ですがいよいよ日本人がわたしだけになってしまいました。人数が増えたので、一人当たりしゃべれる時間も短くなり、先生も心なしか早口になったような・・・

大変ですが女性ばっかりで楽しいです。毎回井戸端会議。

 

今日の授業中、スウェーデン人女性が「スウェーデンにいた頃は病院で働いていて、毎日たくさんの人に囲まれてにぎやかだったけど、ベルギーに来てからは仕事をしていないので家にいてばかりでめちゃくちゃしんどい」って言ってて、

 

私だけじゃないのか!!!!!!!

 

と、めちゃくちゃうなずいてしまいました。

 

旦那さんは残さずご飯食べてくれるし、感謝してくれるし、やりがいがないといえばウソだけど、それとは違う、そうじゃない、働くことでしか得られない充足感みたいなのがあって、「もしかするとこれは働きアリのジャパニーズだけか?」とか心配してたけど、そんなことなかった。万国共通だった。

私が日々抱く危機感に近い不安とか孤独をまさかスウェーデン人と共感できる日がくるとは。北欧言語は口調がきつくて、休憩中にスウェーデン人どうし話しているのを聞いて若干びびってたけど。

 

私の場合労働許可がないので、働かないより働けないというニュアンスが強く、スウェーデン人からの話の流れに乗って「本当はキャリアに穴をあけたくないけどどうしようもなくて・・」と話すと、先生が、「でもあなた毎日料理しておいしいもん作ってんでしょ!!たくさん新しい料理覚えて日本でレストラン開きなさい!!」と言ってくれました。(このやりとりは私が料理好きなのをカミングアウトして以来何回かやってるお決まりトークで、このあと「私食べに行きまーす」と何人かが手を挙げるというところまでが一連のノリ。)

こっちでは、外食やお惣菜に頼らず、毎日夕食を手作りすることは、昼間の労働や子育てに匹敵するくらいのことらしいです。最初は信じられなかった(ただ励ましてくれてるだけだと思ってた)のですが、授業のはじめ、「昨日なにしてた?」という先生の問いに対して、「昨晩は料理したのよ~~~どや~~~」と答える人がしばしばいて、あ、そういうものなのか、と。

昼間の労働、子育て、手作りの夕食、どれも同じくらい大変だけど、労働・子育ては代打がきかない。一方夕食なんてどうにでもなる。たぶんこういう思考なんだと思います。昼間の労働時間は日本とそう変わらないと思うので、夕食の手間を極力省いて子供との時間にあてる、ということなんでしょうね。外食は高いし、子供NGのレストランばかりなので、基本はお惣菜やレトルトが中心になるんだと思います。子供のいない私がこれをそのまま鵜呑みにしていいのかはわかりませんが、自然体かつ合理的な生き方だと感じます。

ただまあ、私にとって料理は趣味であり娯楽の側面をもつので、働こうが子供がいようが、面倒なことは旦那さんに押し付けて料理をするんだと思います。働いた後ランニングにでかける人と同じような心持ちです。嫌なことがあっても、玉ねぎを刻んで目頭を熱くすればなんかすっきりするし、味噌汁の味が一発で決まれば明日いいことあるんじゃないかという気になるし。

 

なんか話がそれてしまいました。日本人以外と分かり合えたのが嬉しかったのでつい。

というわけで、語学というより異文化交流しに行っている状況ですが、引き続き頑張ろうと思います。とりあえず6月まで通う予定ですが、その後どうしよう、続けようか悩みどころです。